広島県県北にあたる高田郡。フラワーフェスティバルの最中、人ごみでごった返す広島市内中心部とは打って変わり、そこはのどかで和やかな空間が広がっていた。そんな和やかなムードを象徴するような建造物が目に入る。







 かつてはそこで誰かが畑仕事で良い汗を流していたのであろうが、土地の痩せ具合、完全に人の手から離れた廃屋が、もうこの土地から作物が産まれる事は無いと物語っている。





 正面戸口を撮影。錆びて横たわるドラム缶が何とも言えない寂びれっぷりである。





 少し角度を変えると、薄暗い屋内が垣間見える。かつては農具などを収納していたのかも知れないが、現在は板切れやら何だかの廃材しかない。野放図に伸びた雑草、所々抜け落ちた窓ガラス、来訪者を拒絶する闇は、最早農具入れと機能しているとはお世辞にも言い難い。


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寂びれ写真館