●STREET FIGHTER 〜REAL BATTLE ON FILM〜(CAPCOM)

 ジャンル:実写2D格闘
 ハード:PS
 評価点:3

 一般市場では通常手に入らないゲームは数多い。その中には名作と呼ばれながらも時代の流れと共に消え行く物、何の話題にも上らず悲しく消滅する物、ク○ゲーのレッテルを貼られ中古屋で在庫だけが残り、ゴミのような値段で売られて消えて行く物がある。大体古いゲームが消えてゆく背景にはこの3つのエピソードがある。他にもあるんだろうが、こんなもんでしょう。
 そういった一般市場で入手困難な物はレア物して扱われ、マニアに重宝されるそうな。今回のゲームは知名度も高く大してレアでは無いかもしれないが、何しろ地方都市広島ではなかなか見つからないのである。実際半年近く広島中の中古屋を巡ったが、ちっとも見つかりやしなかった。が、今年に入ってついに発見されたのである。
 色々な意味で有名なのであまり説明の必要は無いかもしれないが、実写版のストUである。映画化されたストリートファイターが元になっており、日本のストUとは異なった世界観で構成されている。有名なジャン・クロード・ヴァン・ダムや故ラウル・ジュリアなど実際の映画のキャストが実写取り込みをしたらしいが、よくこんなのに労力を費やす気になったものである。
 実写モノが良作だったケースは殆ど無い。そもそも何故に実写に拘るのだろうか。ウケ狙いなのか本気なのかイマイチ製作者側の意図が掴みかねるのだが………まぁいいや。
 ゲームのベースはスパUXらしく、実写の動きの硬さは兎も角としてガイルの弱体化最終形態も忠実に再現されているのである。ソニックブームの威力はゴミ並、サマーソルトはジャンプ小キックにあっさりツブされる、ダブルサマーソルトの無敵時間は皆無と最悪である。映画版という事で変更点は多い。主人公はリュウでは無くガイル大佐(実際は少佐なのだが映画では大佐)だったり、ベガ→バイソン将軍、バイソン→バルログ、バルログ→ベガと名前が変わっているのである。これは海外版ストUもそうだったらしい。主役を降板されたリュウはというと、映画ではケンとつるんで詐欺師をしていたりする。日本では乞食呼ばわり、映画では詐欺師、リュウの扱いは何処へ行っても最低である。それを言うとケンもだが、マスターズ家の御曹司じゃなかったんスか?
 映画の話に入ってしまったが、当の映画はどうだったかと言えば…………ジャン・クロード・ヴァン・ダムが格好良かっただけでヘボ映画でした。ラウル・ジュリアはこの映画を最後にこの世を去ってしまわれました。それを思うと切なくなってきます。ダルシムは手足を伸ばすヨガ戦士から博士になってたり、ブランカは如何にもなカプセルに放り込まれて洗脳された改造人間(?)だったり、バイソン将軍は頭の悪い三流小悪党、ベガは美景というよりはカマっぽい……アメリカはストUをこんな目で見ていたのだろうか?
 このまま行くとゲーム評では無く映画評になってしまうので、そろそろまとめに入ります。こんなに長く綴ったが一言で言ってしまうとク○ゲーです。だが、このゲームはキャプテン・サワダの為にあるといっても過言ではないでしょう。映画ではチョイ役でしたが、このゲームの主役はガイルでは無く彼ではないのでしょうか。最後に彼の技を説明を挟みながら紹介します。
百殺イズナ切り・・・連続逆水平、連打で持続するが一発命中すると離れてしまい当たらない。
獄殺自爆陣・・・ハラキリの血飛沫で攻撃!対空系、体力が減らないのは東洋の神秘か?
沢田スペシャル’95・・・ソバットからサマーソルトへの連携、連続入力系、何処で止めても隙まみれ。
忍法神隠し・・・ワープ技、当人は神隠しの意味は解ってないらしい……。
カミカゼアタック・・・バンザイポーズで突進!発動すると真空波動拳ですら止められない。「バンザ〜〜〜イ!!!」

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ゲーム評