シスプリ鎮魂歌

☆始めに☆
 もうそろそろ時期外れ気味なシスタープリンセスのレビュー日記です。「妹」という存在に憧れ・幻想・妄想・羨望・トラウマ等をお持ちの方は、是非一度プレイしてみては如何でしょう?

☆お断り☆
 このコーナーはシスタープリンセスを私なりに見た姿を語っております。もしこのファンの方がこの日記を見て怒り・殺意・恨み・狂気・妬み・嫉みをお持ちになられても、当方は一切関与致しません。

序章 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章
第6章 第7章 第8章 第9章 第10章 第11章
第12章 第13章 終章

終章「毒に塗れて」
 終わった……何だかんだで半年近く時間を費やし、ようやく終わりに漕ぎ付いた。ここまでコンプリートに時間が掛かったギャルゲーは「同級生2」以来である。まぁあれはある1人のキャラの攻略が解らなかったので、誰かがクリアするまで放置してただけなんスけどね。その当時はまだインターネットとかいう言葉を知らなかったし、普及もしてませんでした。パソコン通信っていうのは知ってたけど、興味も無かったです。雑誌やらの攻略記事を読むのは邪道だと思ってた(買う金も無かった)ピュアなゲーマーだった頃のお話です(エロゲーやってる時点でピュアという言葉は亡くなってしまいそうだが)。
 まぁ「同級生2」の話はどうだって良い。今回レビューを作成に及んだこの「シスタープリンセス」だが、まぁゲームの内容も然る事ながら、システム面でもかなり酷いゲームでした。原作者の原画がアニメ画に負けている事も無論そうなのだが、メモリーカードの読み書きがPSのゲームだという事を考慮に入れてもやたら長い。最初にタイトル画面でメモリーカードの情報を読み込むにも関わらず、データロードでまたいちいちデータを読み直したりする。西暦2000年のゲームとは思えない程、音楽がショボ臭い。まぁ音楽の面は担当者が単にヘッポコなだけでしょうが…。はっきり言って、原作を知っている人間で無いと、ゲームをやる気力が沸かないゲームです。一言でまとめるとプレイステーションのゲームとは思えない造りです。レベルとしてはCD−ROMROMってところですか。
 アニメのほうはナカナカの御盛況らしいが、ゲームのほうは過渡期に入ったギャルゲー乱造期の忘れ形見といったところでしょう。アニメ(原作)が受けたからといって、必ずしもゲームが受けるとは限りません。逆もまた然りです。原作ファンは取り込めるのでしょうが、それ以上は取り込む魅力がまるで無いのが原作移植ゲームの実情ではないでしょうか。酷いケースになると原作ファンすら取り込めない悲惨なゲームもまた存在します。原作のネタがあるからといって、制作費をケチっては良作が生まれることはありません。だからといって金を掛ければ良いのか?という訳でもないです。
 恋愛系ADVではプログラマーにそこまで技術が要求される部分は無いだろうから(無い訳ではないだろうが)、やはりもう少し力を注ぐべきだったのはシナリオとBGM、そして絵だろう。シナリオは原作のイメージを崩せないという条件も付き纏うので、あれはあれで仕方が無いのかも知れない。でもアニメと原作のストーリーって結構違ってたような気がするのだが……まぁ良いや。許せんのはBGMだ。手を抜いてるのか担当がゴミなのかは知らんが、もう少し何とかできた筈である。やはり原作ネタで押し切る体制を採って、シナリオとBGMは捨ててしまったのだろうか。絵は……原作者の原画を起こしてゲーム絵にしている筈なのに、何故にアニメ画に負けてしまうのかが未だに私の中で疑問に残っています。アニメーターが凄いのか、それとも原画さんがゴミなのか……。鼻クソ穿りながら派手に手を抜いて描いたのか(さすがにそれは無いか…)、あとはグラフィッカーがゴミなのかか。多分グラフィッカーがゴミなんだろう。
まぁ何にしろ、所詮「キャラゲーに名作なし」を体現したゲームだということです。

 まぁゲームの批判はやりだすとキリが無いのでこのくらいにしておきます。元々企画からして破綻しているのに、製作スタッフがどんなに頑張ってもこのゲームが万人受けする良作になれない事は当然の理だろう。妹(義妹)を対象にしたアドベンチャーらしいが、妹妹したキャラがいないのは何故なんだろう?こういうのは「こんな妹いたらいいな…」とか思わせたら製作者側の思う壺なんでしょうが、私に言わせれば「こんな妹はいらない!」としか思えなかったりする。ゲームの構想上、妹(義妹)を恋愛対象に出来る訳だが、私に言わせれば「こんな女はイヤっす」となってしまう訳だ。
 ギャルゲーはギャル見て喜ぶゲーム、出てくるギャルが好きになれなければ当人にとってはプレイする価値も無い。やりたくもないゲームをコンプリートするのは結構苦行です。それでもコンプリートした私は単なるアホなのでしょう。何にしろ、馬鹿さ加減は相当のモノでした。世界観、キャラの思考、主人公の言動…馬鹿ゲーとしては1級品かも知れませんね。

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