●鬼武者2(CAPCOM)

 ジャンル:戦国サバイバルアクション
 ハード:PS2
 評価点:7

 言うまでも無いかもしれないが、鬼武者の続編です。システムや外観などは前作とそれほど変化は無く、パッと見でX-BOXで発売中のリメイク版鬼武者「鬼武者・幻魔」と見間違えられかねない程です。今回の主人公・柳生十兵衛のモデルは故人「松田優作」氏を現代の最新技術とやらで再現し、話題を呼びました。とはいえ、流石にボイスまでは再現出来なかったらしいので、これは松田優作氏の声のそっくりさんを募集したそうです。声に関しては結構それっぽいので良しとしましょう。前作のアノ棒読みに比べれば遥かに良いです。

 今回も刀で敵を斬り倒してゲームを進めていくのだが、今回は仲間の概念が付きました。仲間の友好度が高いとピンチの際に駆け付けて戦闘に加勢してくれます。んで、仲間の友好度を上げるには貢物を送らなければなりません。しかもそのキャラ毎の嗜好に合う品を貢がないとヘソを曲げてしまい、友好度を低下させてしまいます。
 その貢物を入手するのに必要なのが、これまた前回には無かった金である。敵を倒すとお金を落とすので、それを稼いでは店で買い物をして貢物を送るという、およそ侍とは思い難い事をしなければなりません(仲間など必要無いという方、タイムアタックに挑む方などは無理にする必要は無いと思います)。また仲間の武装も店で買う事ができます(扱いは貢物)。物語中、操作対象が仲間に代わる場合があるので、予め武器・防具を揃えて置くと楽になります。

〜そんな仲間たち〜
雑賀 孫一
 種子島(火縄銃)を主軸に戦う渋いオッサン。確かに種子島なのだが、種子島の分際で3連発発砲してみたり、武器を買ってやっていると1トリガーで5連射してみたり、果ては火炎放射器と、どうもバイオ・ハザードから紛れ込んで来たとしか思えない彼。気力を使った技は、一定時間ボタン押しっぱなしで連射。要するに種子島フルオート。それだけでは飽き足らず、大岩を吹っ飛ばすために野戦砲を持ち出してみたり、イベントシーンでボスキャラをグレネードランチャーで跡形も無く消し飛ばしてみたりと、彼の時代考証をシカトした暴挙は私のハートを鷲掴みにして放しませんでした。私はゲーム中のキャラで彼が一番カッコイイと思っています。

安国寺 エケイ(字忘れた)
 槍を使う坊さん。マゴイチに比べるとどうも印象が薄いと思うのは私だけなのだろうか。気力技は敵の動きを止めるらしいのだが、実際彼を操作するイベントには出くわさなかったので不明。

風魔 小太郎
 北条家お抱えの忍者の若頭領。クナイを両手に持って素早い動きで戦う。気力技は自分の幻影をその場に残して敵の目を晦ませる。自分は透明になり敵から見えなくり、その敵は幻影の方に基本的には向かっていくのだが、喰らい判定まで消える訳ではないので過信すると酷い目に遭う。

お邑
 西洋の武具を身に纏う今回のヒロイン的存在。ラブシーン担当。ちなみに「お邑」は偽名なのだが、ネタバレ(今更)なので秘密。


 評価の方ですが、ぶっちゃけな話、良いゲームです。やって損はしないと思います。最近主流のムービーも垂れ流しではなく、要所要所でちょっと流す程度なので、無駄に濫用されるCGムービーに辟易の方も安心です(一度見たムービーやイベントシーンはスキップ可)。難易度も甘やかすでもなく突き放すでもなくと、適度な歯応えを感じさせてくれます。尚、何度かゲームオーバーになるとイージーモードが選択出来るようになるので、アクションゲームが苦手なヌルゲーマーでも安心です(多分)。
 難を挙げるとすれば、武器が前作と殆ど変わり映えしていない事。確かに新武器として槍とハンマーが追加されましたが、刀と薙刀があれば別に使う必要も無い。前回のように武器の属性を使ったカラクリも殆ど無いので、武器を増やした意味が無い。あとは一閃(敵の攻撃モーションに合わせて攻撃すると発動。ザコは大概一撃で殺れる)を前作に比べて出易くしたのでしょうが、それが返ってゲームを大味にしてしまった感があるような気がします。この手のバイオ・ハザード系のシリーズは回を追う毎に大味になるのが定めなのでしょうか?

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