☆始めに☆
西暦2002年8月に発売されたPS2のゲームです。硬派なアクションゲームと思って購入に至ったのですが……。
確かに硬派なのかも知れないけど、アレでは……。
☆一口寸評☆
内藤氏(トライガンの作者)や藤島康介氏の熱狂的なファンなら…………まぁ問題は無いかも知れません………かな?。
「連打だけなら……」
「2挺拳銃で撃ちまくるイカスアクションゲームが出るらしいぜ」
その一言が発端でした。誰が言ったのかは覚えてないし、ソレを追及する気にもなりません。事実私もそれを聞いて雑誌で画面を見ました。なかなか良さげな印象を受けました。この所不作続きのPS2、やれワールドカップに便乗したサッカーゲームだとか、やれ「ネットゲームの可能性を!!」と息巻いて、自らの手で可能性をも潰した「名作の名(11作目)を冠する駄作」(某書籍より抜粋)だとか……と、まぁ何だか元気の無いPS2。
そんな中で「久しぶりに遊べそうなアクションゲーム」だと思える情報でした。思い立ったが吉日、財布の中にお金がある内にとゲームを購入してきました。
んで、家に帰って封を開けてました。しかしその瞬間、REDの文字が目に入りました。その3文字に少々トラウマ(程でもないけど)を持つ私は、嫌な予感がしたので取説の一番最後のページを開きました。最近のゲームの取説は最後にスタッフを掲載することが多いので、それで真相を掴む事にしました。
嫌な予感見事的中。スタッフの中に「広井OG(信奉者への配慮の為、本名は伏せております)」の名を発見してしまいました。広井OG(MELT屋はシンパに優しいテキスト作りを心掛けております)っていうと天外魔境シリーズだったり、サクラ大戦シリーズの人だったりするあの人です。私はどうもこの人の名が出るゲームとは非常に相性が悪く、この人の携わったゲームはそれと無く忌避して生きてきました。しかし、ここに来てついに激突してしまいました。この瞬間私は、
「……掴まされたかな」
と思い始めていました。
まぁ私の心象をツラツラ並べても仕方が無いので、ゲームの内容に触れていこうと思います。キャラデザインに内藤氏(トライガンの作者。フルネームは……忘れた)、メカデザインに藤島康介氏(言わずと知れた「ああ、女神様」の作者)を起用し、世界観をイイ感じに彩られています。主人公グレイブの馬鹿っぽい武装(デカイ2挺拳銃に背中に背負った重火器)は確かにトライガンチックです。メカデザは……よほどのファンならすぐに解るのかも知れませんが、私は取説でスタッフを見るまで解りませんでした。
まぁアクションゲームですので、世界観より(無くても良いとは言わないけど)もやはりここはゲームがどうなのかが最重要問題なのです。最近「映画のようなゲームを作りたい!!!」などと口走る恥知らずなゲームクリエイター気取りのボンクラが増えてきています。確かに現在のコンシューマ機と技術さえあれば映画のようなゲームは出来るでしょう。現にゲームのプレイ時間の約半分がムービーだというRPGも存在します。しかし、勘違いしてはいけない。映画もゲームも一種のエンターテイメントなのは間違いないが、主旨は全く違う筈である。映画が「観るエンターテイメント」ならばゲームは「遊ぶエンターテイメント」であると私は提唱する。
ムービー主体が悪いとは言わないが、ゲームの粗悪さをムービーで誤魔化したり、ゲーム自体の良さを無駄に長く野暮ったいムービーで損ねてしまう位なら、いっそのことRPGやACTではなくADVにしてしまった方が世間に示しが付くのではなかろうか?それに本当に映画が作りたいのならば、ゲーム会社から映画会社に鞍替えする事を推奨します。そうは思いませんか?K島監督に坂愚痴(髭)氏。
話が反れてしまいましたね。んで、このゲームの流れなのですが……
GUN GRAVEのゲームの基本的な流れ
進む
↓
敵が出る。無論発砲してきます
↓
立ち止まる
↓
攻撃ボタン連打(主人公踊り狂いながら銃を乱射)
↓
連打(踊り狂ってます)
↓
連打(主人公は無口だけどノリノリです)
↓
そして連打(傍から観る限りとても楽しそうです)
↓
ひたすら連打(でも主人公一言も喋りません。声優なし)
↓
動く者が無くなるまで連打(まだ踊ってます)
↓
敵全滅
↓
最初に戻る
………本当にこんなのです。面も進めばボスとかもいるので、その辺では多少は回避とかしないといけないけど、概ね上のフローチャート通りでゲームを進めます。基本も応用も一本道なので、まず道に迷うことはありません。体力もシールドゲージが切れるまでは減る事は無いので(雑魚の攻撃ではあんまり気を使う必要も無い)、ボス戦以外ではあんまり気に留める事も無いです。
要するに作業ゲーですね。プレイして5分と経たず「……掴まされたかな」から「掴まされた!Fuck!」にランクが上がってしまいました。結局、2時間弱でクリアしてしまい、だからと言って「まだやるかい?」と何処かの任侠立ちをする人の様に尋ねられても、答えは「NO!!」なので、購入日の翌日に売り払いました。購入1日後にゲームを売ったのは実に久しぶりです。
敵をロックして画面固定も可能なのですが、ある程度接近しないとロックしてくれないし、雑魚程度なら立ち止まって連打するだけで薙ぎ倒せるので必要なかったです。銃撃系アクションゲームで最も要求されるスピード感も皆無に等しく、むしろもったりとした流れでゲームが進んで行くので、倦怠感バリバリです。薙ぎ倒し系の割にはスピード感の欠如のせいで爽快感を得ることも出来ない。アクションゲームとしては欠陥と言わざるを得ないでしょう。ちなみに売却前に友人マサPにプレイさせたら、開始5分で電源を切り、同情と憐憫の眼差しで私を見つめてくれました。悲しい気持ちで一杯になりました。
一口寸評でも挙げましたが、両氏(若しくはどっちか)に余程の思い入れが無い限り、このゲームの購入及びプレイは私は推奨出来ません。こんなモンを買う位なら「デビルメイクライ」や「ライジング斬・サムライガンマン」を買った方がイイでしょう。マジで。
最後に私の魂の叫びを持ってレビューを終了させて頂きます。
「連打するだけならエロゲーでも出来るんだよ!!!このボンクラ共がぁぁ!!!!!」
ありがとうございました。